A型からB型への移行が増えている(2024年最新)
最近、就労継続支援A型事業所への行政の締め付けが強いなと感じています。A型からB型への移行を勧めたり助言する担当者もいます。主に内職などをメインとするA型事業所において、行政の指導を受ける前に自主的にA型を廃止し、B型への鞍替えを行う事業主も少しずつ増えてきています。雇用契約がなくなり、肩の荷が下りる経営者もいるかもしれません。A型事業所は現在約4,500施設となっていますが、今後の動向を注視する必要があります。
A型からB型に移行することで、A型と同等の工賃を提供するB型事業所が誕生し、これにより集客力の高い事業所となれる可能性がとても高くなります。しかし、こうした新しいB型事業所の増加は、従来のB型事業所にとっては競争が激化する要因となり得ます。特に、利用者の移動が起こることで、既存のB型事業所が太刀打ちできなくなる可能性が懸念されます。
実際、授産施設から継続するB型事業所の中には、このようなA型からB型への移行に対して警戒感を強めているところもあります。今後、A型からB型へ移行する事例が増加すれば、従来から施設間で行われてきた棲み分けが崩れ、上記のような問題が発生する可能性があります。
一方で、利用者の流動化は良い面もあり、これを歓迎する意見も存在しています。このような状況が続けば、2年ほどで大きな変化が起こるかもしれません。
A型事業所は廃れていくのか
A型事業所は、雇用契約を結んで事業所としての売上を積み重ねていくという本来の会社経営でいえば当たり前の話をしているに過ぎません。B型事業所は今後どんどん増えていき、競合過多になるでしょう。そこで利用者を集めるにはかなりハードルが高くなると思います。その点、A型事業所は軽度の障害を持った利用者が働く分、売上構築の道筋が自社でしっかり見えている方はむしろA型事業所を開業するという選択肢になるのではないでしょうか。ですので、将来的にはA型事業者は増えていくのではないかとみています。
B型事業所の展望
B型事業所は、2024年現在では、ぶっちゃけ売り上げが立たなくても国からの給付により経営は成り立ちます。しかし、ここ数年の法改正や報酬改定で売上がたたない事業所は淘汰されるのではないかと見ています。B型事業所を始めたい方は早めに事業所をスタートするとともに、数年後には売上を作れる体制づくりが非常に大切だと思います。A型事業所からB型事業所に移行させるコンサル等も増えてきています。なかには中身のないコンサルと称してその実身のない内容のものも存在しています。物事の本質を見極めながら自分に合った事業所の開設を目指してみてはいかがでしょうか?